住宅ローンの金利を決めているものは?

先日の記事(住宅関連企業従事者から見た「住宅ローン」)でもお伝えしたのですが、住宅ローンにおいて一番重要視されているのが「金利」です。

この「金利」には大きく分けて「変動金利」「固定金利」があります。よく雑誌なんかでも「今、選んで得するのは変動金利か固定金利か?」みたいな見出しの付いた特集が組まれていることもあるのでご存知だと思います。

「変動金利」にしても「固定金利」にしても経済情勢や政府または日銀(日本銀行)の政策によって上昇したり下降したりすることは、なんとなく知っているという方は多いかと思われますが、金利を決定するための指標となる数字は何か?ということは案外知らないという方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

この指標を知っていると、新規で住宅ローンを借りる時だけでなく借換えする時にも役に立ちますので、トレンドを大雑把にでも抑えておくとよいでしょう。

それではまず「変動金利」

この「変動金利」を決定する指標となっているのは「無担保コール翌日物」というものの金利です。短期金融市場におけるインターバンク市場のひとつの「コール市場」の代表的な取引のことです。

※コール市場とは金融機関が日々の資金過不足を調整し合うといった場のことをいいます。

簡単に言うと金融機関同士が短期間でお金を貸し借りすることです。「無担保で翌日には返済」という条件があるので「無担保コール翌日物」と呼ばれています。

「無担保コールレート・オーバーナイト物」や「無担保コール・オーバーナイト・レート」といった呼び方をすることがありますので、他でこれらの言葉が出てきたときは「無担保コール翌日物だな」と思っていただければ結構です。

この「無担保コール翌日物」の金利はどうやって決まっているかというと日銀の政策委員会・金融政策決定会合で決められています。

この金利を上げ下げすることで市場に出回るお金の量を調整し、景気を刺激したり抑制するといった機能を持っていて、住宅ローンだけでなく日本の経済にも影響を与えています。

現在はアベノミクス等の政策で景気を刺激しようとしている段階ですので金融緩和を行なっており、ここ1年の間は0.06%~0.07%という非常に低い水準で推移しています。景気の足元がある程度しっかりしてくるまでは低い水準で推移するのではと考えられます。

もし今「変動金利」でローンを組んでいるのでしたら、日銀が発表する政策をチェックしておけば、金利を上げようとしているかどうかのタイミングが図れますので状況によって固定金利へ切り替えることも検討できるかと思います。

次に「固定金利」

この「固定金利」は変動金利とは違う金利を指標としています。指標となっているのは「長期金利」と呼ばれているものです。正確には「新発10年国債」の利回りです。この利回りが上昇すると各金融機関は固定金利を上昇させます。

こちらの記事「大手銀行の住宅ローン金利は最低水準を維持」にも書いていますが、大手銀行の固定金利は「長期金利」がかなり低い水準で推移していることもあり、過去最低基準になっています。

「無担保コール翌日物」と「長期金利」は全く別物かといえばそうではなく、連動しています。

例えば
「無担保コール翌日物」を下げる

市場金利が下がる

長期金利が低下し債券価格が上昇
企業コストが減り、企業収益が好転
株価の上昇

上記のような形になります。「無担保コール翌日物」を上げるとこの逆になるというわけです。現在は景気回復基調にあるので大幅に上げるということはぜずに、しばらくは低い水準で推移させるものと思われます。

これらの関係性がなんとなく理解できると「変動型」「固定期間選択型」「全期間固定型」といった商品選択の指標としやすくなるので「現在の無担保コール翌日物はどうなっているのか?」「長期金利はどうなっているか?」をチェックすることと、日銀関連のニュースには目を通しておくことが住宅ローン選びを有利に運ぶ秘訣です。

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